ＢＩＮ★の「この記なんの記」

　参議院選挙での民主党の躍進は、民主党人気というよりは、自民・公明を懲らしめたいという願いが集まった結果であるという分析が多数ですね。
　朝日新聞の８月１日の世論調査がそれを裏書しています。
　民主党は、そういうことを十分承知しているはずです。
　となると、たちまち自民党と同じスタンスの政党だとわかる決断はとることができないと思います。なぜなら、参議院選挙はあと３年後ですが、自ら解散に追い込むという衆議院選挙が待っているからです。
　解散総選挙までは、民主党は「消費税を上げない」「国民の生活が第一」という看板をしょっていかなければなりません。
　その試金石が「テロ特措法」延長問題になります。
　自民党もアメリカも延長の立場。民主党も対米関係重視でちがいはありません。現に前原前代表は、積極的に延長を主張してます。
　小沢民主党が、三度まで反対した延長に、手のひらを返すように（アメリカも自民党もそれを求めています）、賛成すれば、世論がどう動くかが気になるはずです。１９６０年代、７０年代とちがい、対米関係では、軍事協力もふくめて許容する方向に世論が変化してきているのは事実です。
　しかし、安倍首相が復古的に憲法改悪などの旗振りをしたおかげで、国民の反発や危機感は強まっているのです。
　小沢氏は、潮目をどう読むのでしょうか。
　アメリカはたちまち圧力をかけています。それが、この報道ですが、小沢氏は当初「会わない」と言っていたという報道。それが会うことになったのですね。軟化の方向であるのかと思いました。

*************新聞報道から*******************

小沢氏、米大使と会談へ　テロ特措法反対は変えず
2007年08月04日03時14分

　民主党の小沢代表とシーファー駐日米大使が来週、初めて会談する見通しになった。日米関係全般について意見交換する予定だが、シーファー氏は、秋の臨時国会で政府が延長を目指すテロ対策特別措置法改正に反対しないよう小沢氏に求める考えだ。ただ、延長に反対の意向を示している小沢氏は会談でも同様の考えを伝えるとみられ、同法の行方が不透明であることに変わりはない。
　シーファー氏は３日、大使公邸で朝日新聞記者などにテロ特措法延長について「単に米国との間の問題ではなくて、世界の秩序における日本の立場の問題で、一つの政党の考えを超えるものだということを小沢代表の考えに取り入れてほしいと伝えたい」と語った。インド洋での作戦にイスラム国家のパキスタンが参加している重要性も強調し、日本の給油活動がなくなれば、「パキスタン海軍が活動を続けられなくなるかもしれない」と指摘した。
　米側は、民主党が参院選で大勝し参院審議の主導権を握ったのを受け、同党に会談を申し入れた。小沢氏側は一度は断ったが、米側が日米関係のあり方を議題とする考えを示したため応じることを決めた。
　小沢氏は会談でテロ特措法が議題になった場合、「日米同盟は対等でなければならず、米国の戦争に我々が付き合うことはない」と延長に反対の考えを伝えるとみられる。
　テロ特措法は１１月１日に期限切れとなるため、政府・与党は秋の臨時国会で延長の改正案を成立させたい考え。