ＢＩＮ★の「この記なんの記」

気分を害されるかもしれませんが、貴殿の考えと私の考えは少し違います。
外交力には、経済力、技術力、人の魅力等色々な要素が含まれるものと思います。
そしてその中には必ず軍事力も含まれます。これは古今東西変わりありません。
日本国は、外交力が無いのではなく持てないのだと思います。
持てない理由は、日本国を守らなくて良いと謳っている、憲法九条に有ると思っています。
日本国を守る必要が無いわけですから、外交力など必要ないと成るわけです。

さらにもうひとつ。
戦車の写真で、本質的に変わらない風景、と書いておられますが、どう言うことを言われようとしているのか分かりません。
破壊されたサイパンの戦車の中には、日本にいる家族を守ろうとして戦った若者が居たことを忘れてはならないと思います。
私も貴殿と同様、戦争は好きでは有りません。でも家族や日本国を守るためなら戦う覚悟があります。

コメントありがとうございました。

見解が異なることはわかりました。
憲法九条の理解の点、そして過去の戦争の評価の問題。

外交力のなさを、憲法九条に求めるご見解には同意しかねます。
憲法九条があることで、軍事力によらない解決を主導する力を日本外交がもてるという理由でもありますし、現状でも、もてるオプションが多数あります。結局、日本外交のあらゆる失態を短絡的に憲法のせいにして、憲法を変えよということに流し込む議論のように思えます。

また、前の戦争を戦った若者たちがどのような思いをもっていたのか、という点についても、
一括して論じることはできないと思います。ひとりひとりの考えを大事にするという意味でもあれば、戦争の客観的な性格という問題でもあります。
その戦争の性格という点についてですが、戦前の日本軍が、日本を守るために、サイパンまで攻撃しに行ったというのは、どういう理屈でしょうか。同様に、中国やビルマまで侵攻したのは、どういう理屈でしょうか。結局、戦前の政府がいいつのったＡＢＣラインをしいた米英から、日本を守るために太平洋戦争を行うのだという考えを踏襲することになります。
そういうおつもりの議論なのでしょうか。そうだとしたら、私は同意しかねます。

戦車の写真については、説明不足でした。
なぜ、本質的に同じだと書いたのかという点ですが、いまの自衛隊は日本本土の防衛という点に力点があるのではないと思います。ＰＫＯをはじめ、海外での米軍との共同行動の追求をいかにはたすのかという点に、戦略的力点があるのではないでしょうか。憲法九条が問題になるのは、海外での展開の障害になるという角度からですし、それを変えようという議論は、ここに根があると思っています。
それで、戦車ですが、まわりくどい話になるかと思いますが、ソ連を仮想敵国とした時代がありました。そのために、９０式戦車を北海道に配備する計画でした。配備した初年に、ソ連が崩壊しました。アメリカも冷戦の崩壊を認め、「ならずもの国家」と呼んた諸国を仮想敵国に変更して、戦略を練り直しました。ところが、戦略的に不要となった１両１０億円もする９０式戦車を本格的に導入（２００９年までに２００両を越えました）した、ソ連崩壊後でした。
　家族を守るために戦う覚悟と書かれています。それは大事なことです。しかし、家族を守る必要は、なにも戦時だけではありません。ソ連が崩壊したあと、９０年代不況のもとで、介護の負担、医療の負担、子育ての負担など、庶民に重くのしかかるようになりました。国を守るというのは、本来国民を守るということのはず。敵国の脅威がないなら、国民を守るという目的にしたがって、すべきことは、大砲を紙おむつや介護ベッド、教育費やこどもたちの医療費補助にかえることです。
　はたして、戦車は庶民を守るためのものだったのか、そういう疑義をサイパンに遺棄された戦前の戦車と対比しながら、現在有る戦車も、本質的に同じと言いました。もっとも、私の掲載した写真は、９０式ではなく、７４式でしたけれど。
　ながながしい議論になるし、ブログの頭が重苦しくなるので、掲載はやめることにしました。
　さらに疑問の点などありましたら、メールをいただければと思います。そこにお答えしたいと思います。

お二人の御意見、きっちり考えさせて頂きました。